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Black and White

『BLEACH』を愛して止まない男・ほあしが漫画の話をします。当ブログに掲載されている記事の無断転載を固く禁じます。寄稿のご依頼などはhoahoahoashi@gmail.comまでどうぞ。

『週刊少年ジャンプ』2017年10号の感想

こんばんは。ほあしです。

今週のジャンプの感想です。

 

◆『ハイキュー!!』第240話「洗礼」

 椿原のピンチサーバー・姫川くんの視点で全国大会の恐ろしさみたいなものにスポットを当てたお話でした。同時に「烏野」というチームを相手側から眺めたときの恐ろしさも改めて強調されてますね。全国大会という状況の特殊さについては、ここまでは基本的に烏野側の視点から描かれてきた(会場の巨大さ・緊張から来る試合前の凡ミスなど)ものですから、われわれ読者からすると「やっぱり全国大会って色んなものが今まで通りに行かなくて大変だな、戦いづらいな」みたいな印象がわりと強くなってたと思うんですが、それは他のチームにとっても同様なんだということが強調された回だなと思います。ノヤっさん・澤村さん・旭さんが姫川くんへ戦意むき出しの眼差しをぶつけまくる絵の恐ろしさといったらないですよね。このとき実際には旭さんだけは天井サーブに内心ビビっていたわけですが、「にも関わらず姫川くんは旭さんにまでプレッシャーを感じてしまった」という事実自体が、あの瞬間の姫川くんが烏野の威圧感に呑まれていたということの証なんですよね(旭さんの顔が怖すぎるだけという説もありますが)。

 また、相手側からの「印象」だけでなく、実際の「技術」についてもやっぱり烏野は脅威を感じるに足る水準にあるんだというのが端的に示されている一コマがあって、それがノヤっさんが天井サーブを綺麗にレシーブしたコマなんですよね。これ、ノヤっさんはアンダーで受けてるんですよ。「一般的にはオーバーハンドで受けるほうが安定する(ただしもちろん個人差はある)」という旨を解説者に言わせたあとでこういうシーンを描くことによって、いかにノヤっさんのレシーブ能力が高いかということを一発で分からせてくれてます。現代では使うものがいないためにほぼ全ての選手が不慣れであり、だからこそ必殺技になりうるはずの天井サーブが、ぶつける選手次第では大変あっさりと攻略されてしまう。「全国大会」とはそういう魔窟なのだというお話でした。烏野の格の高さと、それでも戦意を失わない姫川くんが格好良いですね。この点については烏野の木下くんも同様でしたから、ピンチサーバー関係でもう一波乱起こりそうで楽しみです。

 

◆『僕のヒーローアカデミア』No.125「オーバーホール」

 オーバーホールと敵連合、たいへん穏やかでないファーストコンタクトとなりました。異能のヒーロー登場以降のヤクザ業界事情ってのは非常に面白そうですね。それだけで物語が一つ作れそうなくらいの奥行きを感じさせます。仮免試験のときに試験監督の眠そうなおじさんが言ってましたが、ヒーロー登場以降、犯罪の摘発率とそのスピードはどんどん高まっていて、アウトローの居場所がほぼ無くなっているというのがこの世界なんですよね。だからこそオールマイト失墜によって箍が外れた輩も出始めているわけで。そういった社会状況に置かれた零細ヤクザの人生模様、個人的にはわりと見てみたいです(今後オーバーホール周りで描いてくれるとすごく嬉しい)。

 オーバーホールの個性についてですが、名前との兼ね合いで考えると「分解&再構築」あたりかなという気がしますね。"overhaul"という語が「機械部品を分解して細部の点検をしたのち再び組み立てること」を指す語らしいので、たぶん今回はその行程のうちの「分解」まででストップしているのかなと。『鋼の錬金術師』に登場する"傷の男(スカー)"っぽい。

 ヴィランたちの動向も気になりますが、それよりもデクの方の動きがかなりビックリです。たぶんインターン関係の話だろうと思うんですが、ミリオくんも同席しているのは色々と大丈夫なんでしょうか。込み入った話がしにくくなりそうな気がしないでもないですが。

 

◆『鬼滅の刃』第48話「蝶屋敷」

 これ完全にギャグ回っていうかカワイイ回ですよね。めちゃめちゃ面白かった。ほぼキャラ萌えのみにステータスを振ってる感じ。蝶屋敷の女の子たちがみんな個性的でカワイイ(個人的にはガミガミ怒ってる子がすごく好きです)し、久しぶりに再会した善逸と伊之助もやっぱりカワイイしで本当に最高。再会を喜びつつお互いの身を案じ合う炭治郎たちの絆の強さに少し泣かされそうにもなりました。凹んでる伊之助をアホみたいに励ますくだりが本当にカワイイ。あと、蝶屋敷が軽い病院みたいになってて、それをしのぶちゃんが統括してるらしいことを踏まえて改めて彼女を見てみると、なんかこう「涅マユリと卯の花烈を足して2で割らずにそのままお出ししました」みたいなアレに見えてくるんですよね。笑顔が全然安心できない感じとかまさに。

 また、いくつかの気になる設定も明かされましたね。まずお館様は珠世さんのことを知っているらしいこと。お館様がかねてから彼女と繋がりがあったのであれば、禰豆子に対しても冷静でいられることについては大いに納得できますよね。しかし同時にますますお館様の素性や過去が気になってきます。

 つぎに、「継子」という存在。柱が直接指導する優秀な隊士のことだそうですが、隊士になってからもこういう教育的な仕組みがあるんですね。今までの炭治郎の経緯を見ていると、鱗滝さんによる指導と選抜以降、これといって組織だった仕組みみたいなものがあまり見えてこなかったものですから、鬼殺隊はかなりフリーダムな組織なのかなというイメージが強かったんですよね。柱たちの顔見世も終わりましたし、今後は鬼殺隊の組織としての面がもっと出てくるのかなという気がします。

 

◆『火ノ丸相撲』第131番「鬼丸国綱と童子切安綱、再び⑤」

 大太刀vs鳥取白楼、決着しました。描かれたものが全てなのであえて語ることができないくらい本当に最高なので最高みたいな感じで語彙力完全死滅おじさんになっちゃった。最後の最後で再び笑顔を見せた天王寺とか、仲間たちの顔を見ちゃったせいで感極まっちゃってガッツポーズしちゃう火ノ丸とか、マジで最高ですよね。

 ただ、非常に気になるのが最後のアオリなんですよね。「次号、新章突入」とあります。栄華大附属との決勝戦のことを「新章」と呼んでいるだけならいいんですが、まさか決勝戦をカッ飛ばして違う話を始めるとかそんなことはしないですよね・・・ね・・・。

 

一言感想

◇『ぼくたちは勉強ができない』 第1話「天才と[X]は表裏一体である」

 新連載6連発企画の第1弾。『ニセコイ』のスピンオフ作品『マジカルパティシエ小咲ちゃん』を執筆していた方ですね。絵柄そのものはすごくカワイイんですけど、お話の軸として使うのであろう「天才性」と「バカさ」の描写がともに非常に陳腐に見えました。「理系人間=人の心がわからない」的なステレオタイプをそのまま採用しているあたりなどが典型的ですが、「お定まりの天才キャラパターン&おバカキャラパターンを踏襲してキャラを設計しました」的に見えて、キャラ描写的な面での面白さは正直ほとんど感じられず。まあラブコメ的な方向でアレするつもりなのであろうことが明々白々なので、その辺の描写は形式だけ押さえておけばOKくらいのつもりなのかもしれませんが、異なるベクトルの天才性とバカさこそが彼女らのキャラ立ての根幹になるはずなんですから、そこが今後もお粗末なままだと個人的には非常に厳しいなと。あと、冒頭に出てきた主人公の父親が残した言葉なんですが、前半はまだしも後半部分(「できない奴の気持ちがわかるのはできなかった奴だけだから」)が、「わざわざそんなことを息子に言うやつおるか??」と思ってしまって全然飲み込めませんでした。この父親の言葉を要約すると「できない奴になれ」っていう話になっちゃうと思うので。。。

 

◇『約束のネバーランド』第25話「下見②」

 まさかのノーマン出荷決定宣告。本当にこのまま脱落してしまうのか、あるいは何らかの方法で出荷自体を阻止するのか。個人的にはエマ・ノーマン・レイの3人が主人公という認識だったので、こんなにあっさりノーマンが消えてしまうのだとしたらかなり衝撃ではあります。エマたちに「初めまして」とあらためて挨拶してウフフと笑うママがものすごく不気味で良いですね。

 

◇『歪のアマルガム』第16回「あの時から」

 明らかに打ち切り方向へシフトしていますが、この方向へ入ってから明かされた設定や異能の使い方が個人的にめちゃめちゃ好みのやつだったために今更になってものすごく惜しむハメになってしまってます。単に妖怪モチーフの異能バトルだなーと思ってたんですが、ラスボスであるサラの正体がいわゆる「八百比丘尼」そのものだったという事実で完全にやられました。昔話とか民話とかをただの「元ネタ」として使うのではなく、「その世界では本当に実在するもの」として異能バトル文脈に組み込むやつがめっちゃ好きなんですよ。月刊ムー的なオカルト的想像力とでも言えば良いんでしょうか。そういうのにすごくワクワクするんですよね。うーん、もったいない・・・。

 

 今週の感想は以上です。

 これから新連載が一気に増えるとのことなので、その時時で気になったものに対しては今回のように一言感想的に言及していこうかなと思っています。すでに全然一言でまとまってない感はありますが。

 ここまでお付き合い下さり、ありがとうございました。

 それでは。